しゅいその「140文字だけじゃ伝えられない思い」

しゅいそが作った動画作品や好きなものを紹介します

初音ミク十周年記念オリジナル曲『ありがとうアニバーサリー』の制作秘話とか

※楽譜のダウンロード先は記事の下のほうに記載があります

2017年08月31日、何の日なのかは初音ミクを愛する方ならおそらくご存知でしょう。『VOCALOID2 初音ミク』が発売されてちょうど十周年の日なんです。ミクさんをお祝いするためにこの日に合わせて動画を投稿しました。

正直なところ、私は『VOCALOID2 初音ミク』の発売日当日のことを知りませんし、VOCALOIDへの興味が薄れていた頃の出来事はリアルタイムで体験していたわけでもありません。世間的にはニワカと言われても仕方ないのですが、V4Xさんと出会った頃からは昔以上にミクさんやVOCALOIDのことが好きになりましたし、ミクさんの十周年を祝いたいという気持ちは誰にも負けないつもりです。私のミクさん十周年に対する情熱を少しでも感じてもらえたなら、これ以上ないくらい幸せなことだと思っております。

なお、私がミクさんと出会った経緯などは詳しくは以下の記事に書いてたりします。
初音ミクオリジナル曲『もっと歌いたい』制作の裏側とか

歌詞について

動画の説明文にも書きましたが、過去にミクさんが歌った人気曲をオマージュした歌詞になっています。オマージュ元になった楽曲は人気曲ばかりなので、おそらくミク好きならすべて分かるはず・・・だと思いたいです。どの楽曲が元ネタなのかはここでは明かしませんので、皆さんであれこれ楽しみながら探したり考えてみてください。

過去のVOCALOID楽曲へのオマージュは今話題のとある楽曲に先を越されてしまったのですが、こういったテーマはVOCALOIDの世界に限らず結構あるようなので割とありふれたものなのかなと思ったりしています。

ミクオリジナル曲を名乗っていいか迷いましたが、元ネタをなぞるだけにならぬよう配慮したはずなのでオリジナルを主張することにしました。批判があるかもしれませんが、自分の見識を広げるキッカケになればと思うのでそれらの意見も歓迎するつもりです。

余談ですが、当初「ありがとう、これからも。」というタイトルに決まりそうでしたが、歌詞の内容が伝わりづらそうだったのと、アニバーサリー感を出したかったので現在の直球なタイトルに落ち着きました。

アレンジについて

今回のテーマはズバリ、「吹奏楽」です!

なぜこのテーマなのかというと後述のように吹奏楽経験があり、吹奏楽の音には昔から魅力を感じていました。そもそも「吹奏楽」が何なのか説明すると長くなりそうなので詳しくはググっていただければと思うのですが、カタい曲だけではなくこういったポップな曲が楽しめるのも吹奏楽の魅力だと思っています。

制作的な事情により一般的な吹奏楽編成とはかなり異なるのですが、この楽曲は以下のような編成になっています。

Vocal, Flute, Oboe, Bassoon, Clarinet 1 & 2, Alto Saxophone 1 & 2, Tenor Saxophone, Baritone Saxophone, Trumpet 1 & 2, Horn 1 & 2 & 3, Trombone 1 & 2, Euphonium, Tuba, Electric Bass, Timpani, Drums, Glockenspiel, Xylophone

それと曲にまつわるちょっとしたエピソードを。イントロとアウトロの「ぱらぱぱーぱらぱぱーぱらぱぱー」のフレーズ、近所の小学生が練習していたリコーダーのメロディにインスパイアされて出来たものだったりします。その音の主は未だに分かりませんが、もし判明したら彼にお礼がしたいですね。

「しゅいそ楽団」という名義について

アーティスト名義として「しゅいそ楽団」を使用していますが、実質「しゅいそ」と同じだと思っていただければと。

・・・これだけでは説明になっていませんので、補足しておきます。そもそも「しゅいそ」というハンドルネームは吹奏楽経験があることに由来していまして、いつか自分もまた吹奏楽がやりたいという思いをずっと持っていました。

「しゅいそ楽団」は「吹奏楽団」に通じるわけですが、この楽団は架空の楽団であって実質私一人だけが所属している団体です。私はDTMには長けていたので、本物の吹奏楽団で演奏できない代わりにこれを使って吹奏楽の音を再現してみようと思いました。

DTM吹奏楽は今の時代、別に珍しいことでもなくニコニコ動画で「吹奏楽編曲リンク」タグで検索すると、多くのユーザーが自分で編曲した楽曲を投稿していたりしていたりします。しかしVOCALOID吹奏楽との関わりは、既存のVOCALOID楽曲を吹奏楽編曲したり、既存の吹奏楽曲に歌詞をつけて歌うといったものが大半です。「VOCALOIDが歌う吹奏楽オリジナル曲」というのはあまり数が多くなく、こんなスタイルのVOCALOID楽曲がもっと増えて欲しい、そんな願いをこめた曲だったりします。

次があるかは分かりませんが、吹奏楽の音を奏でる機会があったら「しゅいそ楽団」名義でまた曲を作ってみたいですね。

動画とイラスト

テーマは「十周年」、そのままですね。歌詞が十周年をお祝いする内容なので、アニバーサリー感が出るようにしたいと思いまして。そこで、これまでのパッケージのミクさんが出演するという演出のためTwitterで呼びかけて数名の方にイラストの協力をお願いしました。

描いてくださったのは以下の方々です。どれも素敵なイラストばかりです・・・!私も負けていられませんね。

VOCALOID2 初音ミク

榎本あまね さん

初音ミク・アペンド』

けの字 さん (@lc2dxS0urM9Qid5)

Instagram
https://www.instagram.com/keika.y/

初音ミク V3』

にしめぐ さん (@nishimeg0)

pixiv
https://www.pixiv.net/member.php?id=19560263

※『初音ミク V4X』はしゅいそが担当

歴代のミクさんといえば、Twitterで「歴代のどのパッケージのミクさんが人気なのか」アンケートを実施してみました。結果は下の静画をご覧ください。

イラストともに現れるのは過去のミクさんにまつわるニュースたちです。その全てをリアルタイムで体験したわけではないですが、私は2009年の『初音ミク -Project DIVA-』発売、2016年の『初音ミク V4X』発売あたりが記憶に強く残っています。皆さんはどのニュースが印象的でしたでしょうか。当時を思い出しながら見てみてください。

最後に

ミクさんは十周年という節目の年を迎えたわけですが、もちろんこれで終わりではなくまた新しいスタートラインに立ちました。私も全力でミクさんについていきたいと思います。ミクさんが「また次のアニバーサリー 輝くため」に。

おまけ1

なんと、この楽曲を吹奏楽用の楽譜に起こしてみました!フルスコアとパート譜をpdf形式で配布いたします。以下の私のサイトよりダウンロードしてみてください。

なまくら音楽室(MUSICからダウンロード出来ます)

編成については前述の通りです。演奏してみたり、アレンジの参考にしてみたりしてみてください。

おまけ2

私が動画で使用したAviUtl用の制御スクリプトを置いてみます。動画のニュースの部分で上から順番にテキストが横からフェードインするやつです。詳しい使い方は下記をご覧ください。

AviUtl用制御スクリプト使い方

1.複数行のテキストからなるメディアオブジェクトを作成する

2.1.にオブジェクト分割フィルタを追加し、行で分割する(7行だったら横1x縦7で分割する)

3.オブジェクト分割の下にスクリプト制御フィルタを追加し、下のスクリプトを貼り付け

4.w_frm、w_tm、w_ox、f_outをお好みで変更する

注意

・オブジェクトの総フレーム数が20など極端に短いときの動作は一切保証しません

・テキストの終わりに複数の改行が含まれていると変な箇所でオブジェクト分割されることがあります

w_frm = 10 --ワイプフレーム数
w_tm = 4 --ワイプ間隔フレーム数
w_ox = 20 --ワイプX軸
f_out = 10 --フェードアウトフレーム
----設定ここまで

obj.draw(0,0,0,1,0)
f = w_tm * obj.index -1 --自分の処理開始フレーム数
f_off = obj.totalframe - obj.frame --残りフレーム時間
if (f_off < f_out) then --フェードアウト処理
a = 1 - (f_out - f_off) / f_out
obj.draw(0,0,0,1,a)
elseif (obj.frame >= f) then
----自分の処理を開始して良いフレームになったらX軸移動しつつフェードイン
o = obj.frame - f --オフセット位置
c = math.max(w_ox - w_ox * (o / w_frm), 0)
d = math.min(o / w_frm, 1)
obj.draw(c,0,0,1,d)
end